特許権や特殊なノウハウの使用に際し、ライセンス契約を締結してその所有者に支払う料金や、フランチャイズ経営を始めたら、加盟店が本部へ定期的に支払う料金をロイヤリティといいます。
このロイヤリティは、事業に関するものであれば経費として処理できます。
一方、ロイヤリティを受け取った側は、収入になりますので、個人の場合は確定申告が必要となります。
このロイヤリティの簿記の仕訳、勘定科目について、例題を使って仕訳例を説明します。
経理の初心者の方にも、わかりやすく書いていますので、ぜひ参考にしてください。
ロイヤリティを毎月支払う場合
先月の売上の10%である300,000円をロイヤリティとして本部へ支払いました。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
ロイヤリティ | 300,000円 | 普通預金 | 300,000円 |
ロイヤリティを継続して支払う場合には、「ロイヤリティ」という勘定科目を作成して使用しましょう。
ロイヤリティの支払いが単発である場合には、「支払手数料」でも大丈夫です。
複数年期間分のロイヤリティを支払う場合
2年間の特許使用料240,000円を支払いました。そのうち今期分は120,000円です。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
支払手数料 | 120,000円 | 普通預金 | 240,000円 |
前払費用 | 120,000円 |
使用期間が複数年契約の場合は、その期間分に応じて経費として処理する必要があります。
例題の場合、翌期分の120,000円は「前払費用」の勘定科目で処理することで、翌期に繰越ます。
翌期には、下記の仕訳で経費として処理します。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
支払手数料 | 120,000円 | 前払費用 | 120,000円 |
複数年期間分のロイヤリティを受け取った場合
2年間の特許使用料240,000円を受け取りました。そのうち今期分は120,000円です。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
普通預金 | 240,000円 | ロイヤリティ収入 | 120,000円 |
前受収益 | 120,000円 |
ロイヤリティを受け取った場合は、「ロイヤリティ収入」の勘定科目を使用することで、他の売上と区別することができるのでおすすめです。
使用期間が複数年契約の場合は、その期間分に応じて売上処理する必要があります。
例題の場合、翌期分の120,000円は「前受収益」の勘定科目で処理することで、翌期に繰越ます。
翌期には、下記の仕訳で経費として処理します。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
前受収益 | 120,000円 | ロイヤリティ収入 | 120,000円 |