利息が入金されたときの簿記の仕訳について、例題を使って仕訳例を説明します。
また、会計ソフトに設定する消費税の税区分についても、解説します。
経理の初心者の方にも、わかりやすく書いていますので、ぜひ参考にしてください。
普通預金の預金利息が入金された場合
普通預金に預金利息が26円入金されていました。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
普通預金 | 26円 | 受取利息 | 30円 |
法人税、住民税及び事業税 | 4円 |
貸方科目は、営業外収益の「受取利息」という勘定科目を使用します。
ここで、「受取利息」の金額に注目してください。
30円となっています。
実は、振り込まれた利息は「源泉所得税」と「復興特別所得税」が差し引かれています。
税率は合わせて15.315%です。
ですので入金額は84.685%です。
仕訳では差し引かれた所得税を「法人税、住民税及び事業税」という勘定科目を使用して認識する必要があります。
受取利息の金額を、逆算して算出すると26円÷0.84685=30.702・・・ ⇒ 30円(小数点切捨て)となり、30円と26円の差額が所得税となるわけです。
このように入金額から逆算しても問題ありませんが、もし銀行から送られてきた利息計算書があれば、そちらで金額を確認しましょう。
「法人税、住民税及び事業税」に代えて「租税公課」という勘定科目を使用しても問題ありません。
個人的には「租税公課」のほうが馴染んでいます。
貸付金の利息が入金された場合
他社への貸付金にかかる利息が普通預金に104円入金されていました。
借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
普通預金 | 104円 | 受取利息 | 104円 |
貸付金の利息については、所得税は差し引かれていませんので、入金額が「受取利息」の金額となります。
消費税の税区分について
消費税を税務署に納付しなければならない会社や個人事業主、フリーランスなどの課税事業者は、弥生会計などの会計ソフトに仕訳を入力するときに、勘定科目や金額のほかに消費税の税区分を設定する必要があります。
ここでは、その消費税の税区分に設定する内容ついて、簡単に説明します。
消費税を納付する必要のない免税事業者は、関係はありませんので見なくて大丈夫です。
普通預金に所得税15円差し引かれて、預金利息が85円入金されていました。
借方科目 | 借方金額 | 税区分 | 貸方科目 | 貸方金額 | 税区分 |
普通預金 | 85円 | 対象外 | 受取利息 | 100円 | 非課税売上 |
租税公課 | 15円 | 非課税仕入 |
受取利息は消費税がかかっていませんので「非課税売上」に設定します。
「対象外」では誤りですので、注意しましょう。
所得税である租税公課は「非課税仕入」に設定しましょう。